平易な言葉が使われており、実例がふんだんに挙げられているため理解しやすく、作者の人柄を表わすような優しい語り口で、読み終えた後もたびたび読み返したくような心に染み入る本である。
「PART1-人を動かす三原則」という具合に「4部+付録」構成で書かれている。
1章ごとの締めくくりに
『人を動かす原則① 批判も避難もしない。苦情も言わない。』
というように原則が記されている。
これだけ読んでもわからない。
しかし、最初から読み進めると、ふんだんな具体例が容易に読み手である自分の過去体験をイメージさせるため、最後に置かれた原則に深くうなずいてしまう。
また、著者自身が提言した「人を変える原則」に従っているところが面白い。
具体例にはD・カーネギー自身の失敗もたくさん書かれている。
始めから衝撃的で、
『凶悪な殺人犯さえ自分が悪いとは思わない』とある。
「あなたが悪い」と言われても人は変わらない。
どんなに指摘しても相手は変わらない。
自分の体験の場合だったら、どんな働きかけをすれば人は動いていっただろうか。
会社組織や地域社会の中で、他人が行っている様子を見て疑似体験したり、自分も実体験していきたい。
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