2008-09-25

【書評】人を動かす D・カーネギー

平易な言葉が使われており、実例がふんだんに挙げられているため理解しやすく、作者の人柄を表わすような優しい語り口で、読み終えた後もたびたび読み返したくような心に染み入る本である。

「PART1-人を動かす三原則」という具合に「4部+付録」構成で書かれている。

1章ごとの締めくくりに

『人を動かす原則① 批判も避難もしない。苦情も言わない。』

というように原則が記されている。

これだけ読んでもわからない。
しかし、最初から読み進めると、ふんだんな具体例が容易に読み手である自分の過去体験をイメージさせるため、最後に置かれた原則に深くうなずいてしまう。

また、著者自身が提言した「人を変える原則」に従っているところが面白い。
具体例にはD・カーネギー自身の失敗もたくさん書かれている。

始めから衝撃的で、
『凶悪な殺人犯さえ自分が悪いとは思わない』とある。

「あなたが悪い」と言われても人は変わらない。
どんなに指摘しても相手は変わらない。

自分の体験の場合だったら、どんな働きかけをすれば人は動いていっただろうか。
会社組織や地域社会の中で、他人が行っている様子を見て疑似体験したり、自分も実体験していきたい。

2008-09-15

【参加しました】第7回「架け橋」企画 勝間和代氏「ワーク・ライフ・バランスへの現実的な処方箋」

9・13(土)勝間さんの講演会に参加しました。http://projectk.jp/

講演内容は、ワーク・ライフ・バランスについてでした。
その中に終身雇用についての話があり、終身雇用がなくなると、ワーク・ライフ・バランスは保たれるという考えには、わたしにはまったく発想がなく、またこれまでの勝間さんの著書(すべて読んだわけではありませんが)にもなかった気がしますので、目からうろこでした。これから考え方に幅ができると思います。

これまでの日本の企業は終身雇用が前提で、終身雇用は雇用の流動性がなくなり、フレキシビリティもなく、企業も採用を少なくするので正社員に仕事が集中し、7-11まで仕事をするのが当たり前になってしまう。また、終身雇用は雇用される側にもリスクである。最初に入った会社がはずれだったとしても、やり直しがきかない、というようなことだったと思います。

女性を活用している会社は利益率が高いこととか、働く女性が多数派になった国では出生率も回復傾向にあることとか、数値的にも現れている現状が広く認知され、女性の正規雇用や管理職への活用などにつながっていくといいなぁなんて思います。

もちろん、ただ待っているのではなく、私も私のミッションとして、「子供がいても他の人となんら変わりなく仕事を任せられる」とか、「子供のいて仕事をするなんて大変だと思っていたけど、楽しそう」と勝間さんに比べれば狭い範囲ですが、私の周囲にいる人たちに思ってもらえたらな、と思いました。